若い人と比べると、高齢者は免疫力が著しく低下しています。
とりわけ介護施設では、免疫力が低下した高齢者たちが一緒に生活をしていく施設ということもあり、集団感染のリスクが高まります。
もちろん常日頃から、手洗いや手指消毒、こまめな換気、よく触れるところの消毒など、施設内を清潔に保つなどして高齢者の感染症対策は必要です。
それだけでなく、さらに感染症を予防していくためには、高齢者自身の免疫力を高めるようにすることも大切です。
免疫力を高めるためには、まず栄養が豊富でバランスのいい食事をとることが大切です。
免疫力を高めるという目的でなくても、健康的に生活するためには日々の食事バランスはしっかりと考えなければなりません。
他にも、適度な運動も免疫力やQOLを向上させるための重要な要素と言えます。
体を動かす習慣がないと高齢者の場合どんどん筋力が低下して、新陳代謝も衰え、免疫機能にも悪影響を与えます。
筋力が低下することで、体を動かすことが困難になり、ますます筋力も衰えるといった悪循環にもなります。
免疫力や筋力をつけるといった以外にも、適度な運動にはストレス解消効果も期待できます。
このストレスも、免疫力を考える上で無視できない存在です。
ストレスを強く感じている状態が続くと、免疫力も低下します。
介護施設では、レクリエーションや適度な運動を設けることで高齢者のストレスを解消させるとともに、普段からもストレスが溜まらないようにケアすることも求められます。
高齢者が多く生活する介護施設では、日頃の感染予防はもとより、高齢者の免疫力を向上させる上記のような取り組みを実践することが重要です。
高齢者自身の免疫力を高めて感染症を防ぐ取り組みは、介護職員が質の良いサービスを提供するためにも大切なことです。